ニュージーランド建築家によるコンテナハウスの初期は1boxユニットタイプ
今日取り上げるコンテナハウスはやはりネット上でかなり拡散され、既に見た人が多いかと思います。この記事もH14年に別サイトで取り上げた記事ですが、ここに引っ越して来ました。
掲載されている公式サイトは BONNIFAIT+GIESEN ATELIER WORKSHOP 、画像は全て公式サイトから引用したものです。ニュージランドの有名建築家がこれをデザインし、中国の杭州で製造された後、ニュージランドへ輸出されました。
記録によりますと、時期は2001年6月、関わるニュージランドの建築家はその数年前に、中国の持続可能な発展プロジェクトの運営と研究に携わっていたとの事ですので、90年代の社会問題となった中国「蟻族」の状況に直面したと推測ができます。
当時の中国で使われるコンテナハウスはまだまだ箱の原状に近い状態でした。手入れは防錆の塗装程度で、夏は暑く冬は寒い、これを如何にして快適な生活を送れる空間にするか、取扱業者と建築関係者にとっては、さぞ盛り上がる熱いテーマだったでしょう。
現在の所、しっかりした木材を使い、従来の住宅内装を意識したコンテナハウスは、この作品が初めてのように思いました。見かけた当時は大きな驚きと共に、魅力的なカルチャーショックを受けた事、今でも、良く覚えています。
側面を開いたらデッキになるなんて、当時は斬新なアイディアでしたね~今でいうアウトリビングのスタイルで、コンテナ1本でも窮屈せずに生活をエンジョイできます。
コンパクトに纏めていますが、生活に必要な設備や家具は一通り揃っている優れものです。流しの向こう、ほぼ中央部分には壁に立て掛けられたダブルベッドがあり、夜はそれを倒せば家族で寝る事ができます。サイド扉も拡張ベッドになるので子連れ家族でも大丈夫ですね。
夜のライトアップはこんな様子です、静かな木々に囲まれた環境なら、ちょっとした幻想的な演出になるので、とっても素敵です。
ほぼコンテナハウスのブームと同時に、アメリカやヨーロッパではもう一つタイニーハウスブームが影響を受けて、徐々に低収入世帯に浸透しつつあります。実はずっと昔から、日本の地理条件によって、都会の若者が住むアパートやワンルームは、平均してコンテナハウスやタイニーハウスくらいの面積しか無かったので、狭い感覚は特にないけれど、製造コストの変革には非常に興味がありますね。もともと中古コンテナ自体は20フィートで20~30万日本円位であって、業者や関係者が中間に入って、JIS規格にこじつけて新造コンテナを使っても、既存の住宅建築費の三分の二になるとの事ですから、一般サラリーマン世帯の私たちにとって、マイホームを購入してからの苦しさから、少しばかり解放されそうです。